CAが転職する際に考えておきたい志望動機とは?業種別志望動機の作成例も紹介
セカンドキャリアにおいて、CAから異業種や未経験の職種へ転職を考える場合、重要なポイントとなるのが志望動機です。
特に転職では、書類選考から面接へと転職活動のステップを進むきっかけとなり、掘り下げて聞かれることもあるでしょう。
自分の強みやスキルを最大限にアピールでき、強烈な説得力を生み出す志望動機を作成するにはどうすれば良いのか。
今回は、CAからの転職で志望動機に悩む人に向けて、採用担当者に「ぜひ一緒に働きたい」と思ってもらえるような志望動機の書き方をお伝えします。実際の例(サンプル)もいくつか用意していますので参考にしてください。
志望動機で「なぜ働きたいか」を企業に伝えよう
志望動機とは、応募した企業で働きたい理由や、希望する職種で働きたい理由を明確に説明することで、「自分が仕事とマッチしている」ことをアピールできる重要な項目です。
企業側は、志望動機を読んだり聞いたりすることで、応募者が企業や職種を深く理解しているか、ビジョンや社風に合っている人材であるかを見極めることができます。
「CAからの転職理由と志望動機」はセットで考える
CAから他の業種へ転職する場合、志望動機でつまずく人もいると思います。志望動機が上手く書けない理由は「なぜ転職するのか」が曖昧である可能性が高いです。
CAからの転職を考えたきっかけはなんですか?
- ライフイベントの変化
- キャリアアップしたい
- 人間関係が辛い
- 体力に限界を感じて
- より良い待遇の職に就きたい
など、人によって様々なきっかけがあると思います。しかし、そのきっかけは常に前向きなものとは限りませんよね。
例えば、「人間関係が辛い」「体力に限界を感じて」「待遇が悪い」など転職のきっかけが前向きなものでない場合、本当の転職理由は必ずしも伝える必要はありません。
しかし、言葉を濁し曖昧に答えてしまうと、企業は「また同じ理由で転職するのでは?」と採用を迷ってしまう可能性があります。
その結果、軸がぶれてしまい採用担当者に転職に対する志が伝わらないということにもなりかねません。
そのため、CAからの「転職理由」と「志望動機」はセットで考え、面接時に困らないように一貫性を持たせておきましょう。前向きな転職であることをアピールするのがポイントです。
【業種別】CAが転職で役立つ志望動機の例
どんな業種へ転職する場合でも、志望動機作成において重要なポイントは3つあります。
1つ目は、なぜこの会社・職種を志望するのか。
2つ目は、活かせる経験やスキル。
3つ目は、入社後のビジョンや取り組みたいこと。
これらを踏まえて、CAからの転職時に使える志望動機の例を職種別にご紹介します。これらはあくまでも基本的な例として参考に留め、企業研究やスキルの棚卸しを行い、自分らしい志望動機を目指してください。
マナー講師
CAの職務ではさまざまなバックグラウンドを持つお客様と接してきました。言語、国籍、文化の異なるお客様とコミュニケーションを取りながらそれぞれの要望を汲み取り、時には言葉の裏に隠れた真意を読み取りながら日々接遇を行なってきました。CAとして身に付けたコミュニケーションスキルやビジネスマナーは、業界、職種を問わずさまざま顧客と接する機会のある方々のお役に立つと信じています。
また、長年のCA経験の中でチームを統括するチームリーダーとして、新人教育やチーム全体の士気を高める職務を行なってきました。マナー講師を志望したのは、これらの経験がダイレクトに活かせる職種であること、人と接しながらマナーについて伝えることができるからです。これらのスキルを活かして貴社のサービス精神の向上を一緒に目指したいと思います。
ホテルの受付
貴社を志望したのはCAとして身に付けた能力を受付業務に活かせると思ったからです。CAの仕事ではフライトごとに各国のさまざまなブランドのホテルを利用してきました。数あるホテル中でも貴社を志望したのは、どの国のどのホテルを利用しても一貫した丁寧な顧客対応とプロフェッショナルなビジネスマナーを有するスタッフが多いことに感銘を受けたからです。
ホテルを利用する顧客はフライトを利用する顧客と似ているところがあります。そのため、異なる言語や国籍、文化背景などそれぞれの顧客に合わせた適切な接遇が重要であると感じます。私はこれらの重要性をCAの仕事を通して学び身に付けてまいりました。CAの仕事で鍛えられたコミュニケーション能力と臨機応変な応対能力は、受付業務においても強みになると思っています。貴社のスタッフの一員として、ただマニュアル通りの対応をするだけでなく、さまざまな状況に応じた柔軟な対応ができる受付になりたいと思います。
役員秘書
役員秘書という仕事は、幅広い能力と柔軟な対応能力が求められていると感じます。私が秘書を志望したのは、CAの業務で身に付けたコミュニケーション能力、時間管理能力、臨機応変な対応能力を活かせると自負しているからです。また、秘書という仕事は企業の役員を支えるだけでなく企業全体を支えている責任感のある仕事であると思います。CAの仕事は企業のフロントラインとして顧客と接します。一つひとつの応対が企業のイメージに直接繋がる秘書の役割と似たところがありました。
この職種を希望する理由は、事務的な業務から接待まで幅広い業務を行う職種が自分に向いていると思ったからです。接待の経験はありませんが、日々多くの顧客と接してきた経験から初対面の人にも良い印象を与える自信があります。また、突発的な事態にも落ち着いて対応することができますので、秘書という職を通して自分の能力をさらにステップアップさせたいと思います。
おわりに
志望動機は、「応募者がどういった人でどのような能力を有しているのか、その能力をどう活かしてくれるのか」を知ることができる重要な項目として、面接でも必ず聞かれる項目の一つです。
転職活動中、志望動機が思いつず言語化するのが難しい場合もあるかもしれません。しかし裏を返せば、自分の個性や熱意をアピールできる大きなチャンスでもあります。
CAからの転職を成功に導くためにも、「希望する企業の研究」と「自分の経験とスキルの棚卸し」を定期的に行い「自分が仕事とマッチしている」ことをアピールできる志望動機を作成しましょう。
この記事を書いたCA経験者
桜子さん
海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社のキャビンアテンダントを経験。アジア・中東・欧州での生活経験あり。現在は、WEBライターとしても活躍中。