接客スキルを転職で活かすには?接客技術が秘める5つの要素
CAがこれまでの経験で身に付けている能力はたくさんあります。その中でも、接客技術は圧倒的にレベルが高く、サービス業など人と関わる仕事に転職する場合に有利になるでしょう。
しかし、接客技術を懸命に磨いてきた人が異業種転職をするとなると、逆にスキル不足に悩んでしまう場合があります。
「接客技術しかなくて負い目を感じている」「接客以外の仕事に取り組んだことがないから転職が不安」そんな女性は意外と多いものです。
今回は、接客経験者が転職時にスランプに陥った際の考え方や、仕事での取り組み方をまとめました。ぜひ、最後までご覧ください。
接客で身に付けた5つの要素は活かすべし
接客技術を掘り下げていくと、実は5つの要素で成り立っていることがわかります。それぞれについて細かく見ていきましょう。
1.おもてなしの心 (ホスピタリティ)
接客の一番の核となるのはおもてなしの心、つまりホスピタリティになります。言い換えれば、相手に対する誠意、気遣い、真心です。
口先だけでの言葉ではお客様に伝わらないこともありますし、言い方によっては、機械的な対応と思われて反感を買うかもしれません。そんな時、高いホスピタリティを発揮できれば、言葉に誠実さを付け加えられます。
特にホスピタリティを発揮できる営業職では、言葉に思いや真実みを持たせると、お客様に伝わりやすくなります。「この人、本当に私のことを思ってくれている」と感じてもらえれば、販売している商品の成約率も上がるでしょう。
また、ホスピタリティを発揮するには自主性も必要です。自ら積極的に動く人材はどの業界においても重宝されています。
2.先を読む力(先見力)
高い接客技術がある人は、相手の行動の先を読む力が優れています。次に何が起こるのか予測する先見力があれば、転職時にも応用できるでしょう。
例えば、接客業ではお客様が来てから立ち去るまでの一連の流れがありますよね。他の業種でも流れや動向を把握することで、今何が必要とされているかが良くわかるはずです。上司や来客への対応、プレゼンテーションなど、どのような仕事、場面でも活用できます。
また、先を読む力は上の立場になるほど重要です。メンバーの誰よりも多くの可能性を視野に入れ、対応策を用意しておくことがチーム全体の成功に繋がるからです。メンバーの失敗を真っ先にフォローすることも必要となるでしょう。
3.対人コミュニケーション能力
接客の基本となるコミュニケーションは、どの職場、業界に行っても人と関わることは避けられませんし必要となるものです。
転職後、新しい仕事を覚えるまで最初は大変なこともあります。その中で、コミュニケーションによるストレスまで増えると、やりたかった仕事に就いても楽しくなくなってしまう危険性も。円満な人間関係を築くことができれば、仕事を覚えることに集中できるでしょう。
また、コミュニケーション能力の中でも、クレーム対応力はかなり重要視されています。面接でも「これまでに一番大変だったお客様とのやりとりはなんですか?それに対して、あなたはどう対応しましたか?」と質問されることは多いです。
先を読む力とともに、実際にトラブルが起こったときの対応能力も、接客技術が高い人には備わっていると言えるでしょう。
4.タイムマネジメント能力(時間管理)
時間を最大限活用するためのビジネススキルがタイムマネジメント能力です。CAとして働いてきたなら自然と身についている人もいるでしょう。こちらも他の仕事で活かしやすい能力です。
高い成果が出すためには、タイムマネジメント能力は欠かせません。特に、秘書や営業など、分単位でスケジューリングが必要な仕事の場合に求められます。1日の動き方、目標達成に対し、逆算してスケジュールを組み立てていくのが必要です。
新人であれば先輩の指示がありますが、マネージャーや、プロジェクトリーダー、管理職など上の立場になるとは自分で組み立てていきます。この能力を有している人ならキャリアアップした場合も機敏に動けるでしょう。
5.人材育成能力
CAである程度キャリアを積んだ人は、後輩の指導をしたり面倒を見たりした経験はありませんか?人材育成能力のある人材はどこの業界も求めています。なぜなら、人が成長できなければ、どれだけ優れた会社でも成長できなくなってしまうからです。
人材育成とは人を育てるばかりではありません。自分自身が背中を見せ、見本となることもあります。あなた自身に自然と身についている接客技術は、他人からすると良き模範となる可能性があるのです。
元CAとしての佇まいや振舞いには、他の社員や、後輩が真似したいと思えるポイントをたくさん秘めています。丁寧に教えられる人は、業種問わず即戦力として活躍できるチャンスがあるでしょう。
接客スキルを転職で活かすなら職場選びも重要
前項で紹介した5つの要素を転職で活かすには、会社選びも重要です。待遇の良さや条件だけで業界を選ぶより、中小でもマニュアルや教育制度が整っている会社であったり、少しでも興味がある業界を選んだりすれば、安心して勤められるはずです。
求人票などでも解る社風や、求めている人物像も重要な情報です。自分が馴染みやすい環境のある職場を考えて転職先を探すようにすると、転職の成功率が高まります。
その際は以下のポイントを必ず考えておきましょう。
- なぜCA(今の仕事)を辞めようと思ったのか
- 今までの経験を生かして、これから何がしたいのか
- 自分の転職の成功、ゴールは何なのか
叶えたいセカンドキャリアのイメージを具体化しておくことが大切です。
おわりに
接客技術があるのは素晴らしいことです。自分がCA時代に行ってきた行動を分析してみると、転職後に武器になるものがはっきり見えてくるのではないでしょうか。具体的に強みがイメージできると、自信を持って転職活動がしやすくなります。
セカンドキャリアとしての転職でも、選ぶポイントを抑えて会社を選べば問題はありません。今までの経験に無駄なことはないはず。胸を張ってアピールしていきしょう。
この記事の監修者
CAキャリアスクール事務局
エアラインスクールを通じて「CAになる」ための就職支援と、CA経験を生かして新たなフィールドで活躍する「セカンドキャリア支援」を行っています。接遇チェッカー、インストラクター、講師を目指したい人の養成講座も実施しております。