セカンドキャリアは正社員だけ?自分に合った転職スタイルとは

2019.12.16 キャリア

一般的に「安定・高給=正社員」などのイメージから、再就職を考える際にも、「正社員前提」とする人は多いです。しかし、昨今では多様な働き方が広がっており、生活と仕事のバランスを考慮した結果、正社員以外の道を選択をする人も増えてきました。

今回の記事では、これからセカンドキャリアを歩みたいと思っている30~40代の元客室乗務員(以下、CA)の女性に向けて、さまざまな雇用形態とそれらの特徴、また、転職活動を成功させるためのポイントを紹介します。

30代、40代女性のセカンドキャリアの転職は多様化の時代へ

近年、働く女性は増加傾向にあり、30~40代に至っては約70%が何らかの仕事をしています。しかし雇用形態も多様化しており、正社員以外を選ぶ人も多いです。以下に代表的な働き方4つを紹介します。

企業に直雇用される正社員

転職と聞いてまず思いつくのは、正社員でしょう。これまでの社会人経験を活かしたい人が選択するケースが多いです。近年では、フルタイム勤務だけでなく、短時間勤務、フレックスタイム制(始業・終業時間をフレキシブルに決められる)、テレワーク(在宅ワークや遠隔勤務)など、正社員でありながら場所や時間にとらわれない働き方も可能になっています。月額給与が保障されていることもあり、安定度は高いです。

柔軟に働ける一方、正社員の求人募集では即戦力として活躍できる人材を求めている場合が多いため、一定以上の専門性や、経験とスキルが必要とされます。

個人事業や会社経営

実は、元CAに多い働き方が個人事業や会社経営です。自分の好きなことや趣味を生かして自宅教室をスタートし、その後法人化するパターンも多く見られます。CA時代に培ったスキルを強みとし、接遇サービスを提供あるいは指導する事業を始める人も。

起業前にはスクールなどに通い、事業を始めてから収益化できるまでにも時間がかかるため、一見ハードルが高く感じるかもしれません。しかし、長期的な視点で考えると、自分の強みを生かして自分のペースで働けるので、家庭と仕事の両立に対する満足度は高い傾向にあります。

派遣でスキルアップしながら働く

1つの会社に縛られることを望まない、さまざまな仕事に挑戦したいなどの理由で、派遣社員を選ぶ人もいます。勤務時間、業務内容は数か月単位で契約書に定められるため、その契約から外れた仕事を依頼されることは基本的にはありません。専門性が高い職種であればあるほど、時給単価も上がります。契約更新は「原則最長3年まで」というルールがありますので、数か月~数年単位で複数の職場で働きながらスキルアップを目指す場合は、派遣社員の選択も良いでしょう。

空いた時間に効率よく稼ぐパートタイマー

「子どもが学校に行っている間だけ働きたい」という人は、週に数回、数時間単位で働けるパートタイマーを選択することもあります。長いブランクから再就職を目指す場合に「まずはパートタイマーから」という人も多いです。

たとえ数時間でも社会とのつながりを持つことができると、日々の生活にメリハリが出て、社会復帰の足がかかりとなるかもしれません。

セカンドキャリアの転職は、優先順位付けをしっかりと

転職活動をしていくと、「なかなか条件に合う仕事が見つからない」と焦ることもあるでしょう。転職活動が長期化すると精神的に負担を感じる場合もあるので、ある程度優先順位を付けておくことをおすすめします。

表の作り方は、以下を参考にしてみてください。まず自分が転職にあたり考慮したいものを一番左の列に羅列します。その後、右の列に「自分の希望」「妥協点」「他の項目と比較したときの優先順位」をそれぞれ埋め込んでいきましょう。

希望する仕事が見つからない場合は、妥協点や優先順位を少し変えることで、条件に入る仕事の数を増やすことができます。

項目(例) 自分の希望  妥協点   優先順位 
給料
通勤時間
残業の有無
お休みの取得しやすさ
スキルアップ
人間関係
その他

この表を用意しておけば、求人票だけでは読み取れなかった部分を面接時に質問して確認することもできます。

”安定”にこだわらず、自分のやりたいことを実現できるセカンドキャリアを選ぼう

日本の平均寿命は年々延び、人生100年時代ともいわれています。今後「終身雇用」を維持するのは難しいという声も上がっており、「大手企業だから、正社員だから安泰」という時代は過ぎ去りました。リストラや早期退職に関するニュースを見聞きすることも増え、「自分のできること、誇れるスキルを持っていないと、仕事は見つからない」という雰囲気も出てきています。

せっかくセカンドキャリアを歩むと決めたのなら、まだまだ長い人生、金銭面の不安から無理に正社員にこだわるのではなく、「将来どうなりたいか」「本当にやりたいことは何なのか」を考え、それを実現できる仕事を選ぶのもよいでしょう。その結果、今後の人生をより豊かに生きていける可能性も高まるのではないでしょうか。

元CAに起業する人が多いのは、これらのことに早い段階で気づき、向き合った結果ともいえるかもしれません。

おわりに

働き方改革が進むといえども、給与や条件にも違いがあることから、転職でも正規雇用にこだわる人は多いです。一方、必ずしも全員が正社員になれるわけではなく、女性のセカンドキャリアにおいては狭き門となります。

しかし本記事でお伝えしたように、30~40代の女性のセカンドキャリアは多様化の傾向にあります。起業したり、派遣社員やパートタイマーとして働いたりなど、自分のライフスタイルややりたいことを優先して雇用形態を選ぶ人が増えているのです。

もし30〜40代でセカンドキャリアを歩み始めるとしても、まだこの先20年以上もキャリアに費やせる期間があります。せっかく働くのであれば、自分が将来どうなりたいか、何をやりたいかを最優先して、新たなキャリア人生を歩み始めてみませんか?

この記事の監修者


CAキャリアスクール事務局

エアラインスクールを通じて「CAになる」ための就職支援と、CA経験を生かして新たなフィールドで活躍する「セカンドキャリア支援」を行っています。接遇チェッカー、インストラクター、講師を目指したい人の養成講座も実施しております。

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