客室乗務員はセカンドキャリアで迷いやすい?その理由と対処法とは
「客室乗務員として充実したフライト生活を送ってきた。キャリアアップも果たしたし、客室乗務員の仕事は好きだけれど、他の仕事にも挑戦したい。」
「ライフステージが変化したので、不規則で時差のある生活から、ワークライフバランスを重視したセカンドキャリアを築きたい。」
このように、客室乗務員がセカンドキャリアを考える理由はそれぞれです。しかし、その一歩を踏み出すために不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、客室乗務員がセカンドキャリアを考えるときに陥りがちなこと、それを解決するための対処法をご紹介します。
自分のより良いセカンドキャリアを見つめて、一歩踏み出してみませんか?
客室乗務員はセカンドキャリアを見つけにくい?その理由
イメージが湧きにくい
現役の客室乗務員の中には、学生時代から「客室乗務員になること」を一番の目標に頑張ってきた人が多く、セカンドキャリアを考えたときに、客室乗務員以外の別の職業に就いている自分がイメージしにくい人が多いようです。
また、華やかなイメージを持たれたり、常に人と接して見られたりすることに慣れている客室乗務員は、経験を活かしやすい接客業に絞ってセカンドキャリアを築こうとする傾向があります。
そのため、自分に合った仕事を見つけられないまま、セカンドキャリアを築けない状況に陥りがちなのです。
異業種の情報量が入りにくい
日系航空会社から外資系航空会社へ、外資系航空会社から日系航空会社へと航空業界内での転職をする客室乗務員も多く「狭い世界」と言われることもある航空業界ですが、同じ業界であることから転職情報も入手しやすい状況にあります。
しかし、航空業界以外の異なる業種の場合は情報が入りにくく、異業種についての転職情報を共有できる友人と知り合うきっかけが少ないのも、客室乗務員がセカンドキャリアを見つけにくい原因の一つです。
他の仕事に活かせるスキルが少ない
日々多くの人と接する客室乗務員は、乗客一人一人に合わせた接遇や所作、ビジネスにも通用するマナー、相手の要望を汲み取るといったホスピタリティスキルには自信がありますが、それ以外のスキルを伸ばす機会があまりないという現状があります。
例えば、オフィスワークに必要なパソコンは、通常の業務で使うことは稀でスキルを身につけることは難しいでしょう。また、英語が話せて当たり前と思われがちな客室乗務員でも、国内線のみの乗務では英語を使用する機会も少ないため自信の無さにつながります。
このように、他の仕事に活かせるスキルが意外と少ないのも、客室乗務員がセカンドキャリアを見つけにくい原因になっています。
客室乗務員がセカンドキャリアで迷った時の対処法
他の航空会社の情報を集める
客室乗務員の仕事は好きだけれど、結婚や出産などライフステージの変化とともに、現在の勤務形態と働き方が合わなくなってしまった場合、他の航空会社の情報を集め環境を変えてみるのも一つの対処法です。
例えば、日帰り乗務が多くステイがあまりないLCC客室乗務員への転職や、地元にベースがある航空会社への転職、同じ航空業界内の地上勤務の職種への転職など、様々な選択肢を考えて情報の収集を行いましょう。
もし、一度客室乗務員を退職したものの復職したい場合は、経験者採用や復職枠での募集が出ていることもありますので、まめに航空会社の採用情報をチェックすることも重要です。
転職サイトへ登録する
客室乗務員とは異なる職種へ転職したい場合、転職サイトへ登録しておくのもおすすめです。
客室乗務員として身に付けた経験やスキルを入力しておけば、サイトのマッチングサービスで様々な業種や職種の情報をスムーズに集められるでしょう。
キャリアカウンセラーに相談する
客室乗務員のセカンドキャリアを考えていて、どうしても自分では希望の職種を見つけられない場合や、自分に何ができるのか、どんな仕事が合っているのかわからず不安になってしまった場合には、転職のプロであるキャリアカウンセラーに相談してみるのもおすすめです。
キャリアカウンセラーからの客観的なアドバイスを元に、元客室乗務員という経験や魅力、アピールポイントを整理することができると、自ずと進む道も見えてくるはずです。
座談会やコミュニティに参加する
転職やキャリアチェンジで迷ったり不安を感じたりする人は、同じ悩みを持つ仲間の話を聞ける、座談会やコミュニティに参加するのも一つの方法です。
様々な背景を持ちながらも同じ悩みを共有する人たちと話すことで、前向きになれたり、進む道を考えられたり、セカンドキャリアについてより深く真剣に見つめることで、迷いや不安を払拭することができるでしょう。
セカンドキャリアは誰もが意識すべきこと
近年、30代や40代でライフステージの変化や人生の節目を迎えるとき、自分のキャリアを見つめ直し、セカンドキャリアを考える人が増えています。
人生100年時代と言われ、小子高齢化やAIの参入、早期退職など様々な問題を抱える中で、自分に合った仕事を見つけ長く働き続けられるキャリアの構築は重要な課題。これらは客室乗務員だけに留まらず、様々な業界、職種においても同様なのです。
この先、60代、70代まで働き続ける可能性があることを考えたとき、30代や40代はまだまだ若く、セカンドキャリアを構築できる可能性は十分にあります。
理想とするライフスタイルを考えて結論を
客室乗務員として働きながら「このままでいいのかな?」という思いが頭をよぎったとき、退職や転職を意識したとき、5年後、10年後の自分を想像してみましょう。
どんな自分になっていたいですか?
セカンドキャリアは一時的な感情で決めるのではなく、将来どこで、どんな自分になっていたいのか、どんな生活を送っていきたいのかしっかり考えることが重要です。
その上で、客室乗務員のスキルや経験を活かせる仕事か、全く異なる職種でチャレンジするか、独立や開業を目指すかなど選択肢の幅を広げていきましょう。準備期間も含め、腰を据えて見つめていくことが大切です。
この記事を書いたCA経験者
桜子さん
海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社のキャビンアテンダントを経験。アジア・中東・欧州での生活経験あり。現在は、WEBライターとしても活躍中。