CAが転職しやすい年齢、転職が難しくなる年齢はいつ?

2019.12.05 キャリア

客室乗務員がセカンドキャリアとして未経験の職種や業種へ転職を考えるとき、やはり気になるのは年齢ですよね。

20代の転職は、未経験でも長きにわたる活躍を期待して採用されることも多いですが、30代、40代が転職を行う場合、即戦力として採用されるケースがほとんどです。

しかし30~40代の転職経験者からは「思っていたより大変だった。」「長期戦だった。」と転職活動で苦労したという声も聞きます。

そこで今回は、客室乗務員の転職の不安材料である年齢について取り上げたいと思います。

客室乗務員が転職を考える年齢やタイミングとは

一般的に女性は20代後半ごろから、結婚、出産、育児などに伴いライフスタイル、ライフイベントがめまぐるしく変化するため、転職を考えることが多くなります。

客室乗務員として働く女性は、早朝から深夜におよぶ不規則な乗務パターンや海外でのステイなどで家を空けがちです。仕事を続けるために、本人の努力はもちろんのこと家族や周りの人のサポートが不可欠になり、仕事と家庭との両立に悩む人も多いのが現実。

客室乗務員はそんなタイミングで、より働きやすい環境や時短勤務が可能な職種へと転職を希望する人が増えます。

昨今では晩婚化が進み高齢出産が増えていますが、それは客室乗務員も例外ではなく、30代半ばや30代後半で結婚や出産を希望し、転職活動を開始する人も少なくありません。

採用ニーズが高い20代後半〜30代前半は転職におすすめ

20代後半〜30代前半までは、第二新卒として扱われることも多く、また中途採用として即戦力となるような人材やポテンシャル採用を行う企業も多いことから、未経験の職種や異なる業界への転職に挑戦しやすい年代です。

中でも、英語力を活かせる外資系企業、営業職や顧客管理を行う職種など、利益を生み出すことができる職種の採用ニーズは高く、またしっかりと教育してくれるため未経験でも転職に成功しやすい職種としても知られています。

一方で、総務や人事などの事務職は中途採用での採用人数自体が少なく競争率が高い上、同年代の経験者が多く存在する職種です。採用されるには、客室乗務員として培った経験やスキル以外にも事務的なスキルが必要になってきます。

これらの職種に転職したい場合は、日頃から足りないスキルを磨いたり資格取得を目指したりと計画的に転職活動を行う必要があるでしょう。

35歳以降の客室乗務員の転職はハードルが上がる

一昔前には「35歳転職限界説」「35歳の壁」などと言われ、一般的に30代での転職は難しいことで知られていました

しかし現在は、売り手市場で慢性的に人材自体が不足しています。特に、就職氷河期世代に該当する30代後半から40代前半の人材が全体的に不足していることから、中途採用で即戦力となるようなスキルを持っている人材を採用したいと考える企業が増え、転職者の平均年齢が上がってきています。

しかし、やる気やポテンシャルでの採用も多い20代の転職とは異なり、30代になると「一定の経験やスキルがあって当たり前」とみなされることも。さらに、各企業ともに全体的な人材不足やコスト削減に伴い教育や人材育成にかけられる時間も限られていることから、自らイニシアチブをとって活躍できる人材を強く求めています。

そのため、35歳以降の未経験の職種や異なる業界への転職は、20代での転職に比べるとハードルが上がる傾向にあるでしょう。

35歳以降での転職を考えているなら、将来的にマネージャー職や管理職での活躍を見込まれる人材を希望する企業も多いことから、チームリーダーやパーサーのリーダーシップ経験やチームマネジメントの経験など、客室乗務員として培った経験をアピールできるよう日頃から準備をしておくことが大切です。

客室乗務員へ再チャレンジする場合の年齢

ここまで客室乗務員から他の職種への転職についてまとめてきました。では、別の航空会社へ転職したり、再就職したりする場合、年齢はどう考えられているのでしょうか。

現在の勤務形態や環境が合わなかったり、時短勤務やステイの少ない乗務パターンでの勤務を希望したりする場合には、他の航空会社への転職を視野に入れてみるのも選択肢の一つです。

新卒・既卒の枠がない外資系航空会社では、それまでの経験や実力、適性が重視される傾向にあり、英語力やその国の言語、接客力、コミュニケーション能力に長けている場合、年齢に関わらず合格する可能性もあります。

しかし航空会社の中には、多くのアジア系航空会社のように応募できる年齢に制限が設けられている場合もあり、転職するにはそのタイミングが重要になります。

国や航空会社によっては、年齢だけでなく学歴や語学力のように就労ビザの取得に必要な要件が揃っていることが条件になる場合もありますので、募集要項についてしっかりとリサーチしておく必要があります。

ちなみに、未経験や異なる業界から客室乗務員に転職したい場合なら、日系航空会社の場合は既卒枠の採用に応募することになります。

既卒枠というのは一時的な人材不足を補うために設けられる採用枠であるため、採用人数があまり多くなく、新卒での採用に比べてさらに競争率が高くなるというネックがあります。

おわりに

客室乗務員の業務内容は一般的な業務に比べると、少々特殊かもしれません。年齢を重ねたからといって他の業種で活かせるスキルが身に付くことも稀です。

例えば、機内で火災が起きたときの対処、急病人への対応、機内での急な揺れや緊急事態に備えなど応用力はありますが、それが転職に必要な即戦力になるかと言われると厳しいところもあります。

また、20代での転職と30代、40代での転職は同じように進むわけではなく、下調べや準備など計画性とタイミングが重要になります。

この先転職を考えている人は、客室乗務員としてのキャリアアップを図りながら、培ったスキルとその経験をどのように活かせるかを考え、足りないスキルについては日頃からブラッシュアップしたり、資格の取得を目指したりなど計画的に進めていくようにすると、スムーズな転職活動が行えるはずです。

この記事を書いたCA経験者


桜子さん

海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社のキャビンアテンダントを経験。アジア・中東・欧州での生活経験あり。現在は、WEBライターとしても活躍中。

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